夏の終わりに
今年の初詣は、存在を知ってから、ずっと気になっていた護国神社へ行きました。
初めて実際に目にした大絵馬、飛び出しそうな構図の寅は本当に迫力がありました。
新しい一年の始まる、凛とした気の引き締まる空気を感じました。
それから、護国神社境内にある平和資料館「徳島戦没者記念館」
徳島県出身戦没者の肖像写真や、遺品や手紙が展示されています。
いつか訪れてみたいと思っていたのをようやく実現させました。
そしてこの時に、まだ展示の募集をしていることを知りました。
25年前に他界した祖父から、時折、戦争にいった話を聞いていました。
部屋に飾られている大勢が写った集合写真を見ながら
「これだけの中で生きて帰って来れたのはじいちゃんともう一人だけ」といつも話していたことが印象に残っています。
そして、物心ついた頃から、お墓参りへ行くたびに目にしていた
「ビルマ方面において戦死」「享年25歳」
祖父の弟である秀信さん。
いつの間にか、その年齢に近づき、追い越し…お墓参りへ行くたびにさまざまな思いが湧いていました。
祖父の兄妹も、母の兄妹もみんな亡くなっており、残された母も高齢になりました。
母も私もいなくなってしまっても、彼が生きた証が残れば、と
8月15日、徳島戦没者記念館へ展示の申し込みに行きました。
名前や出身地、戦死した場所や年齢を書き、遺影を預けました。
先日、掲示する写真が出来上がり、すでに展示もして下さっていると連絡があったので、
近々再訪してこようと思います。
ずっと心の中にあったもの
少し晴れやかに、少し軽い心持ちになった夏の終わりでした。
(2022.8.31 総務課・K)
コメントを残す